アサ(CV.黒沢ともよ)とカメ(CV.悠木 碧)が新人女中として足を踏み入れた大奥。多くの人々の情念や怨念が渦巻く“女の園”に現れた薬売りは一体何を感じ取ったのか……?
アニメイトタイムズでは、劇場版公開を記念して、薬売り役を演じる神谷浩史さんにインタビューを実施。本作の見どころや裏話、キャスト陣のお芝居の感想などを語っていただきました。
ーー『劇場版モノノ怪』という作品の印象と魅力をお聞かせください。
薬売り役・神谷浩史さん(以下、神谷):今作はTVシリーズからの正統な進化ですよね。終始「すごい」としか言いようがない映像で。公開されている予告映像は短いものですが、あれが90分続くと思ってください。みなさんにとっても観たことがない作品になると思います。でも、みんなが見たかった『モノノ怪』の劇場版はこういうものなんだろうなと感じました。
ーーとてつもない技術と手間と時間がかかっていることが誰でもわかるような、凄まじい映像でした。
神谷:そもそもTVシリーズが放送されていた当時、「とんでもないアニメが始まったな」と驚きました。今思うと、よくこのクオリティで毎週やっていたなと。当時の制作状況はわからないので、結果論ですけどね(笑)。そんなすごいアニメに今回関わらせていただくことになり、僕も渦中に放り込まれたなと(笑)。今回の劇場版もとんでもない映像になっているという印象です。
ーー薬売り役を演じられますが、どのようなアプローチで収録に臨まれたのでしょうか?
神谷:オーディションで決めていただいたんですけど、その時に中村(健治)監督に言われたことは「神谷さんは仮面ライダー2号です。TVシリーズが仮面ライダー1号で、劇場版が仮面ライダー2号です」と。その言葉でほとんど理解できたので「わかりました!」と答えました。
また監督から「今回の薬売りは、能動的に人を助けるタイプです。TVシリーズの薬売りは起きる出来事を『ほ~』と傍観していて、条件が整ったタイミングでおもむろに出ていって剣を抜くタイプ。一方、劇場版では人を助けるために情報を得たり、自分の身を犠牲にすることもいとわず、飛び込んでいくタイプです」と言われて。「その薬売りだったら僕にもできるな」と思ったんです。「何を考えているのかわからないけど魅力的」という薬売り像だと自分には扱えないなと思っていました。もちろんベースとなる薬売りの独特な雰囲気は共通項としてあると思いますけど、それはあくまで雰囲気であって、根っこにあるものをちゃんと提案していただけたので、それに則った上で構成していけば、僕なりの“2号薬売り”になるだろうと。やっと勝算が見えてきたので、僕なりの“2号薬売り”を作らせていただきました。
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