The protagonist, Mimori Touka, is summoned to another world as a “hero” along with his classmates, but because he is the only one with the lowest-ranked and “loser” “status abnormality skill,” he is “discarded” in a ruin with a zero survival rate. This is the story of his epic revenge against the goddess.
To commemorate the anime adaptation, we bring you a conversation between Suzuki Ryota, who plays Touga, and Miyashita Saki, who plays Seras, the high elf who travels with Touga.
–What were your impressions when you first read the original novel and comics? What did you find appealing about them?
Suzuki Ryota, who plays Mimori Toga (hereinafter referred to as Suzuki): At first, I thought it was dark (laughs).
Saki Miyashita (voice of Seras Ashrayne) (hereinafter, Miyashita): I thought so (laughs).
Suzuki: I think the work is just about the murky emotions that lie at the heart of Touga. The intentions of the goddess Viscis, who summoned Touga and the others, Touga’s desire for revenge against her, and the other classmates – three axes are intertwined, but including Touga’s upbringing… it’s heavy.
Looking at the portrayal of the other classmates, the school caste system doesn’t change that much before and after the summoning to the other world, and the members at the top of the caste system maintain their high skill ranks even in the other world. There is one character like Yasu-kun who pushes aside the caste system and becomes strong. I think this is a work that often depicts dark emotions.
Miyashita: I don’t think there are many works that are so full of dark emotions, such as malice and Toga’s desire for revenge, so I think that’s what makes it so appealing. Also, there are a lot of Toga’s monologues, and I think it’s interesting to see not only his murky emotions, but also his calm side, his tactical eye, and other aspects of his character.
By the way, did you think the title of the work was long?
Miyashita: We always call it “Hazure Waku” for short, so when we try to say the official title, we sometimes find ourselves thinking “What was it again?” (laughs).
Suzuki: When it was decided that recording would start, the first thing I had to do was to be able to say the title without looking at it (laughs). When appearing on anime information programs, I think it’s uncool to say the title of the work while reading from a cue card.
Miyashita: Also, it’s rare to have the word “trampling” in a title.
Suzuki: The image that springs to mind immediately is of a giant monster appearing in a city, wreaking havoc and destruction…
Miyashita: It’s “I will destroy everything.” It’s a title that makes you excited and think “What will happen?”
Suzuki: As the title suggests, Touga, who was the weakest character, becomes the strongest and defeats his enemies in an exhilarating way. At first, it may seem dark, but I think this exhilaration is also part of its appeal.
Miyashita: It’s not just dark! It might be interesting if it ended on a dark note (laughs). I hope you’ll watch it every week and enjoy the refreshing feeling.
–Please tell us your impressions of the character you play, your thoughts on his appearance, and any points you can relate to.
鈴木:灯河はビジュアル的には平凡で普通の高校生に見えますが、実は周りからそう見えるように振舞っていて、内面では幼少期に受けた両親への恨みなどが積もり積もったままで。異世界に召喚されて、女神ヴィシスにひどい仕打ちを受けたことで、ひた隠しにしていたものが一気に露呈します。自分を偽り続けてきた悲しいキャラですが、異世界での彼はめちゃめちゃ強くて。抱えているものが重い分、ギャップの大きいのが魅力かも。
似ている点は「心がうるさいところ」ですね。僕は人に対して、普段の自分の人格を偽ることはありませんが、モノローグが多い彼のように、心の中で思うことが結構多いです。プラスなこともマイナスなことも。人の行動や仕草を見て、口には出さないけど、いつも何か思っているよと。
宮下:それを聞いてしまうと、「今、何考えているんだろ?」と気になってしまうかも(笑)。
鈴木:そう思ってもらって結構です(笑)。
宮下:セラスは優しくて、まじめで、純粋で、可憐で、まるで女神様のような。作中にはヴィシスという本物の女神がいるんですけど。
鈴木:ヴィシスは性悪だもんね。
宮下:それは何とも言えません(笑)。元々、ハイエルフの国のお姫様で、その後、人間の国で聖騎士になって、ふとしたきっかけで灯河と出会って。
――セラスは人を狂わせるほどの美貌の持ち主とか?
鈴木:いろいろな人が狂わされていたなあ。
宮下:(笑)。自分とかけ離れ過ぎると演じるのが難しいなと思ってしまうので……。
鈴木:(棒読み風に)そんなことないよ。
宮下:(笑)。セラスの美しさは気にしないようにして。それよりもお姉さん感や包み込むような優しさに重点を置いて演じました。
ーー宮下さんがセラスと似ているのは生真面目さ?
鈴木:本当にそうなんですよ。
宮下:ありがとうございます(笑)。
――演じる際に意識されていることや、収録前や収録中に受けたディレクションなどをお聞かせください。
鈴木:灯河は早いタイミングでレベルが上がって、負けないくらい強くなったけど、現世でクラスメイトといる時やまだ経験値が低いシーンでは、既に強くなっている状態を知っているので、最初から強いキャラクターみたいな声でやってしまって。「まだここでは強さを見せないで、弱いところもちゃんと出さなくては」と意識しながら演じました。極力、「空気モブ」感も出るようにして。
セラスと会話する時は、何かに動揺したり、感情の起伏もなく、クールに接しているような印象を受けたので、心を動かさず、冷徹・冷酷な部分も意識しました。
――モノローグが多いので大変そうですね。
鈴木:俯瞰した目線で冷静にしゃべるシーンが多いのが特徴的ですね。あと、戦闘IQが高いので、新たなスキルを手に入れたり、戦っていく中で学んでいくのでおもしろいし、演じがいがあるなと思いながらやっていました。
宮下:私の声は幼さがあるので、いかにその幼い成分を抜くかに注力しました。あとは私自身が末っ子ということもあってか、お姉さんらしさを出すのに苦戦しましたが、末っ子なのはもうしょうがないので、飼っているペットに愛情を注ぐ気持ちをうまく変換して、頑張りました(笑)。
あとは、灯河との距離感ですね。最初から近すぎると旅の中の緊張感がなくなってしまうので、まず聖騎士としての気高さや強さを大事にしていこうと思って演じました。
――お互いのキャラクターの印象やお芝居についての感想もお聞かせください。
鈴木:灯河とセラスが出会ってからは、灯河よりもセラスに(周囲の)悪意が向くことが多くて。彼女の美しさの虜になった人間たちがセラスを手に入れたいとか、殺そうと狙ってくるのでかわいそうだなと。そんな不幸感や儚さみたいなものがふとした瞬間ににじみ出てくるんですが、宮下さんの大人っぽく作ったお芝居がすごくマッチしていると思いました。
ここまでお話を聞いていて、自分の境遇や経験をキャラに当て込む役者さんなんだなと思ったし、宮下さんの真っすぐさや一歩引いて俯瞰で周りを見ているところがしっかりセラスにも落とし込まれている印象を感じました。
宮下:ありがとうございます。灯河については、私がセラス役ということもあって、「冷たいな」という印象があります。意識的にそう振舞っている部分もあると思うけど、「もうちょっと優しくしてあげてもいいんじゃないの?」と(笑)。
戦う前にかなり戦略を組み立てているし、周りのことをよく見ていたり、頭の回転が速いところが、鈴木さんと似ているなと思っていて。収録での雑談やこういう取材でもお話を回してくださるし、収録中のディレクションにもすぐ対応できるし、尊敬できる点や見習いたい部分がたくさんあります。アフレコを通していろいろ勉強させていただいています。
――鈴木さんの受け答えを見ていると座長感や貫禄を感じます。
鈴木:そうですか? 現場ではあまり座長らしいことはできなかったので。
宮下:いえいえ、そんなことないです!
――現場のお話が出ましたが、収録の雰囲気はいかがでしたか?
宮下:全員一緒ではなく、5~6人で一組の分散収録でした。
鈴木:特に我々が現場を盛り上げるというよりも、先輩方の力をお借りしたり、ついていく感じで、楽しく収録させてもらいました。また途中で、ある新キャラが入ってから、物語の展開と相まって、だいぶ空気が変わった気がします。
宮下:セラス役として落ち着いた部分を大切にしないといけないと思っていて、私自身が楽しくなっちゃうとセラスの雰囲気も変わってしまう気がしたので、作中の灯河とセラスの距離感のように、私も鈴木さんと距離を取りつつ……。
鈴木:その結果、花粉症や鼻炎の話くらいしかしていないという。
――役者さんによっては距離感を保ったり、緊張感を切らさないように、休憩中も一人きりで集中される方もいらっしゃると聞きます。
宮下:でも鈴木さんは私と逆のようで、キャラと自分を切り離して演じられるのがすごいです。
鈴木:僕は「灯河が暗いから、暗くしよう」と思っていたわけではなく、純粋に人見知りしていただけで。
宮下:そういう印象はなかったですよ!ゲストの役者さんがいらっしゃった時も気さくにお話しされていたし。
鈴木:ゲストでいらっしゃった方は、他の現場でご一緒したことがある方が多かったから楽しくおしゃべりできただけで。そこに(宮下さんも)巻き込めば良かったですね。
宮下:お心遣い嬉しいです。
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