Animate Times will be looking back on each episode of this much-talked-about series in an interview! We will be asking Mutsumi Iwanaka, who plays the main character Tsunehiro Sasaki, and Director Uemura about their thoughts on each episode, their favorite scenes, behind-the-scenes stories, and more.
It will be updated weekly after each episode airs. It contains lots of spoilers, so please watch each episode first!
–The broadcast has finally started, but what did you think after watching the first episode?
Mutsumi Iwanaka (hereinafter, Iwanaka): It feels like it’s finally happening.
Yasushi Uemura (hereinafter, Uemura): Yes, that’s right. I finally finished it (laughs).
Iwanaka: It’s rare to see such a dark start. I think the first episode is the darkest one (laughs).
Uemura: The first monologue is dark, isn’t it?
Iwanaka: I was asked to make it super dark, so I made the monologue extremely dark. I think people in that state really can’t think of anything. They’re like, “Whatever, I don’t care anymore.” I thought maybe that wasn’t what they really thought, and it just happened naturally.
-Do you have a favorite scene in episode 1?
Iwanaka: For me it has to be the beginning. The scene where he is about to take his own life and then gets chased by debt collectors… It’s so shocking, the way it starts. I think that’s what I like about it. What do you think, director?
Uemura: As a director, I have a special attachment to every scene… Personally, I like the scene where Hana grabs the mackerel with her bare hands. I think that scene is kind of cute.
Iwanaka: You can see Hana’s personality (laughs).
Uemura: Also, in episode 1, Hana-chan first casts (swinging the rod to send the lure flying). Then Tsunehiro is taken aback, and I thought that was really cool. The cast was also portrayed really well, so I hope you’ll take the time to watch it.
–I’d like to ask the director, is there any reason why you chose fishing as the theme of this film?
Uemura: Actually, it was decided from the beginning that it would be a fishing anime. Conversely, nothing else had been decided. So I thought about fishing again. Fishing is often likened to life and used in proverbs, isn’t it? What is good about fishing, and what does it mean to master fishing? Questions like what is life and what is happiness are often combined with fishing, so I think I was vaguely thinking about those things when I received the proposal. So it’s not that I chose fishing, but rather that it just happened because it was fishing… that’s how it went.
-What are your thoughts about playing the main character, Tsunehiro, and were there any points you paid attention to when acting?
岩中:常宏を中心に物語が進んでいくのでバランスとかも考えました。でも常宏は結構昔の自分に似てるっていうのもあって。普通と言ったらそれまでですけど、作りすぎない演技というか。常宏を通して自分自身を見ているような感じもしましたし、自分として常宏を見ているような感じもしたので、そういうところは気をつけて演じさせていただきました。あと1話に関しては、とにかく最悪な状況なので明るい部分はなるべく出さないようにと気を付けつつ、監督や音響監督の岩浪美和さんとすり合わせながら収録させていただきました。
――アフレコの話が出ましたが詳しく伺ってもよろしいでしょうか?
上村:毎回、収録する話数に関係する釣具をアフレコ現場に持って行っていました。のべ竿(リールを付けない竿)とルアーロッドではやっぱり全然硬さとか違うしやり方も違うんで。キャストの皆さんも釣りを経験されてる方がほとんどいらっしゃらなかったですし。一方で(藤代役の)菅原正志さんは(釣りのことが詳しすぎて)もう逆に神ですけど(笑)。
そういったところで、せめて雰囲気だけでもわかっていただけるかなっていう感じで釣具を持って行った感じですね。あと何作品か監督をさせていただいていますけど、岩中さんのお話を伺っていて感じているのは、“その人自身のパーソナルな部分を引き出したい”みたいなものが監督としてあるのかもしれないなと思いました。岩中さんらしさ…なんかこう暗いひねくれてる中にどこか可愛さがあるみたいな(笑)。
岩中:恥ずかしい(笑)。めちゃくちゃバレていますからね(笑)。
上村:そういったところをしっかり引き出せるようなことを心掛けていたっていうか、そういう流れになっていったというか。同じようなことはいつも考えているかもしれないですね。
――今の話を伺うと、キャスティングは監督ご自身が選ばれたのでしょうか?
上村:普通にテープオーディションがあって、その後にスタジオオーディションをみたいな感じでやらせていただいたんですけど。だいぶ意見を言わせてもらいましたし、意見は通っている感じはしますね。もちろんプロデューサーさんたちと相談しながら決めましたけど、かなりこの役はこういう人がいいというか、それこそ岩中さんがいいみたいなことは割とずっと言っていたような気がしますね。
――常宏役に岩中さんを選んだ理由があれば教えてください。
上村:素で演じられるとまでは言わないんですけれど、その人のパーソナルな部分みたいなものを引き出したい。引き出してほしいというか。そういったことを僕はディレクションしているのではという感じはしますね。そういう意味で岩中さんがはまりそうだなと感じました。
――アフレコ中の印象に残っているエピソードはありますか?
岩中:やはり実際の釣具を体験……といっても実際に釣りはしていないんですけど(笑)。その場で釣り方や引きの感じを教えていただいたりとか、どれも初めて触るものだったので、とても印象に残っています。
上村:僕的には岩中さんはアドリブというか、台本に書いてあることを段取り通りに言わない時がたまにあって(笑)。そういうところで、より常宏らしさを感じる瞬間があって、それがすごく良かったですね。
岩中:セリフってちゃんと脚本家さんが考えていらっしゃるので、もちろんその通りに喋ることも大事だとは思っています。ただ、(脚本は)1個の道しるべとしてそれを感じることもあって。今作ではそこから僕の内から出たもののような感じで喋っていたので、たまに少し脚本のセリフと違うことを言っちゃったりしていたんですけど(笑)。
上村:僕は特にアニメオリジナル作品の役作りはそうやって作り上げていくものかなと思っているので、本当にすごくありがたかったなと思っています。そういう意味では岩中さんの演じた常宏に引っ張られた部分はすごいあるなと思いますね。
――これから約3ヶ月間の放送となりますが、続きを楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
岩中:1話ではまだ、「めっちゃ釣りをやりたい」となるような感じではないかもしれませんが、見ていくうちにすごく釣りに対してワクワクするようなお話になっています。色んな釣り道具も出てきますし、しっかり釣りが好きな方も楽しんでいただける作品になると思うので、ぜひ最後までご視聴よろしくお願いします。
上村:全く釣りを知らない視聴者の方もたくさんいらっしゃると思いますが、いつのまにか「釣りって面白そうだな」と感じていただけるような作品になっているといいなと思いながら作りました。そういう意味でもまず常宏とか他の個性的なキャラクターたちの面白いやりとりを純粋に楽しんでいただければいいのかなと思っています。
最終話まで見終わった後に「釣りやってみたいかも」って思っていただければ、「もうありがとうございます!」という感じですね。引き続き楽しんで見てください。
[文・二城利月]
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